2 / 8金商業等府令
金商業等府令 第117条第1項第27号・第28号
e-Gov 法令検索
金商業等府令 第117条第6項
e-Gov 法令検索
金商業等府令 第117条第1項第27号・第28号
必要な額は、入口と維持の二つある
証拠金の額は、ひとつの基準で見られているのではありません。契約を結ぶときの基準と、毎営業日ごとの基準が、別々の号に書かれています。
箱の大きさは条文の長さを表していない。印が太いものが、この記事の中心にある号。
本文
第27号は、契約を結ぶときの基準
第117条第1項第27号は、契約を締結する時に実預託額が約定時必要預託額に不足する場合に、不足額を預託させずに契約を継続する行為を禁じています。
見出しは「禁止行為」です。業者がしてはいけないことを書く形で、必要な額が決められています。
第28号は、毎営業日ごとの基準
第28号は、その営業日ごとの一定の時刻における実預託額が、維持必要預託額に不足する場合の話です。
不足するときに、速やかに不足額を預託させずに契約を継続する行為が禁じられています。時刻を決めて毎日見る、という形になっています。
第28号の末尾には「前号に掲げる行為を除く」とあり、第27号と第28号が重ならないように書き分けられています。
上=第27号(契約を結ぶ時)、下=第28号(毎営業日の一定の時刻)。二つの帯の長さは同じで、時点の違いだけを表している。
「実預託額」という言葉が定義されている
第27号の中で、実預託額という言葉が定義されています。預託した証拠金等の額に、決済した場合に生ずる利益を加え、損失を減じて得た額です。
つまり、いま口座に入っている金額そのものではありません。持っている建玉を決済したらどうなるかを織り込んだ額です。
この枠は、広告を掲載するために用意した枠です。掲載を始めたときは、ここに広告が入ります。現在は掲載していません。
(現在、掲載中の広告はありません)
他の取引と足し引きできる場合がある
第27号には、通貨関連デリバティブ取引以外のデリバティブ取引の証拠金と、一方に不足が生じたときに他方から補足する定めがある場合の扱いが書かれています。
この補足を行うには、顧客の書面または一定の方法による同意を得ている場合に限る、という条件が付いています。同意なしにはできません。
禁止行為として書かれていることの意味
この二つの号は、預ける側の義務としてではなく、業者がしてはいけないことという形で書かれています。主語は金融商品取引業者等です。
不足したまま契約を続けさせることが禁じられているので、結果として、預ける側は不足額を入れるか、建玉を減らすことになります。
条文の主語を読み違えると、誰に何の義務があるのかが分からなくなります。第117条は全体が業者に向けた条文です。
この記事で確かめられること
必要な額には、契約を結ぶときの約定時必要預託額と、毎営業日の維持必要預託額の二つがあります。号が分かれています。
そして比べる相手は口座の残高ではなく、決済したらどうなるかを織り込んだ実預託額です。
第27号と第28号は、長さがかなり違う
第27号は括弧書きが何重にも入った長い号で、第28号はそれより短く書かれています。第28号が第27号の言葉を借りているためです。
実預託額という言葉も、約定時必要預託額という言葉も、第27号の中で先に定義されています。第28号はそれを引き継いでいます。
条文を読むときは、先に第27号を読み切ってから第28号に進むと、言葉の意味が途中で分からなくなりません。
「速やかに」と「直ちに」の書き分け
第27号は「当該契約の締結後直ちに」と書き、第28号は「速やかに」と書いています。二つの号で言葉が変えてあります。
条文の中でこうした言葉が書き分けられているときは、意味の違いが意図されていると考えて読むのが安全です。
どちらも時間の長さを日数で示してはいません。具体的な期限は、条文からは読み取れません。