4 / 8金商業等府令
金商業等府令 第117条第6項・第9項
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金商業等府令 第117条第7項第2号・第8項第2号
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金商業等府令 第117条第6項・第9項
複数の取引は、まとめて数えることができる
取引を複数持っているとき、必要な額は1本ずつ計算されるとは限りません。顧客ごとに一括して算出できるという定めが、同じ条の中にあります。
箱の大きさは条文の長さを表していない。印が太いものが、この記事の中心にある号。
本文
顧客ごとに一括できる
第117条第6項は、実預託額と必要預託額を、複数の通貨関連デリバティブ取引について顧客ごとに一括して算出することができる、と定めています。
できる、という書き方です。しなければならない、ではありません。どちらを採るかは業者の側にあります。
反対向きの取引を持っているとき
第117条第9項は、一の通貨の売付け等と、同じ通貨の買付け等を両方行っている場合の扱いを定めています。
その場合、これらに係る取引の額のうち、いずれか少なくない額を取引の額とすることができる、と書かれています。
少なくない額、という言い方は、多いほうを取るという意味です。両方を足し合わせるのではありません。
左=売りの額、中=買いの額、右=条文が採る額。三つの棒の高さは、条文の言う「いずれか少なくない額」の関係をそのまま描いてある。
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まとめると、読み替えが起きる
第6項の後半には、一括して算出する場合の読み替えが書かれています。第27号の中の言葉が、顧客が行っている取引全体を指すように置き換わります。
同じ条文でも、一括して計算するかどうかで、言葉の指す範囲が変わります。読み替えの指示は本文の中に埋まっています。
合計から引くものがある
第7項第2号は、一括して算出する場合に、合計額から一定のオプション取引に係る額を減じて得た額とする、と定めています。
単純な足し算ではなく、引き算が入ります。第8項第2号にも同じ形の定めがあります。
非通貨関連の取引との足し引き
第27号には、通貨関連ではないデリバティブ取引の損益額を、通貨関連の証拠金の額に加え、または減じるという計算も書かれています。
これができるのは、一方に不足が生じたときに他方から補足する定めがあり、かつ顧客の同意を得ている場合に限られます。
同意が要る計算と、同意が要らない計算が、同じ号の中に並んでいます。括弧書きの条件を読み飛ばすと取り違えます。
この記事で確かめられること
複数の取引は顧客ごとに一括して数えることができ、反対向きの取引を持っているときは、多いほうを取引の額とすることができます。
いずれも「することができる」という書き方で、義務ではありません。どう計算されるかは、業者の取決めによります。
「することができる」という書き方の意味
第6項も第9項も、末尾は「することができる」です。しなければならない、とは書かれていません。
条文がこの書き方をしているとき、それを採るかどうかは、その条文の名あて人が決めます。ここでは業者です。
したがって、同じ取引を持っていても、どの業者と取引しているかで必要額の計算が変わりうることになります。
第9項の「少なくない額」という言い回し
第9項は「いずれか少なくない額」と書いています。多いほうという言い方をせず、二重否定に近い形を使っています。
同じ額だった場合にも意味が通るように書かれているのだと読めますが、条文はその理由を説明していません。
条文の言い回しをそのまま覚えておくと、原文を検索するときに見つけやすくなります。
反対向きの取引を持つと、必要額は増えない
第9項の計算では、売りと買いを両方持っていても、取引の額は多いほうだけを見ます。二つを足し合わせません。
ただしこれは必要額の数え方の話であって、その取引をすすめる行為の話とは別です。すすめる行為については別の号があります。