6 / 8金商法/金商業等府令
金融商品取引法 第43条の3(区分管理)
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金商業等府令 第143条・第143条の2
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金商法 第43条の3/金商業等府令 第143条第1項第1号
預けた金銭は、信託にすることが決められている
証拠金として預けた金銭を、業者がどう持っておくかも決められています。通貨関連の取引については、選べる方法が一つしかありません。
箱の大きさは条文の長さを表していない。印が太いものが、この記事の中心にある号。
本文
法律は「区分して管理」とだけ書いている
金融商品取引法第43条の3第1項は、デリバティブ取引等に関して顧客から預託を受けた金銭等を、内閣府令で定めるところにより自己の固有財産と区分して管理しなければならない、と定めています。
どうやって区分するかは、法律には書かれていません。内閣府令に預けられています。
府令が、方法を一つに絞っている
金商業等府令第143条第1項第1号は、通貨関連デリバティブ取引等について、信託会社または信託業務を営む金融機関への金銭信託と定めています。
第2号にはそれ以外の取引の方法が並んでいて、預金、金銭信託、カバー取引相手方への預託など、複数の選択肢があります。
つまり、通貨関連の取引だけは選択肢が一つしかありません。この違いが、号の分かれ方に出ています。
左=第1号(通貨関連)、右=第2号(それ以外)。箱の数は条文に並んでいる方法の数をそのまま数えて描いてある。
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信託の中身にも条件がある
第143条の2は、この金銭信託を「顧客区分管理信託」と呼び、その契約が満たすべき要件を並べています。
- 委託者は業者、受託者は信託会社または信託業務を営む金融機関であること
- 顧客を元本の受益者とするものであること
- 受益者代理人を選任し、少なくとも一人は弁護士等であること
- 複数の信託を行う場合は、同一の受益者代理人を選任すること
弁護士等には、弁護士法人、公認会計士、監査法人、税理士、税理士法人、金融庁長官の指定する者が含まれると書かれています。
業者に何かあったときの取決めもある
第143条の2第1項第4号は、業者が登録を取り消されたときや、破産手続開始の申立てを行ったときなどに、弁護士等である受益者代理人のみが権限を行使すると定めています。
平常時と、業者に何かあったときで、権限を持つ人が変わる仕組みになっています。
担保に供した金銭は、この金銭に含まれない
第143条第2項は、店頭デリバティブ取引に関し顧客が担保に供した金銭を、第1項の金銭に含まないと定めています。
区分管理の対象になるものと、ならないものが分けられています。ここでも括弧書きと項の読み分けが要ります。
この記事で確かめられること
通貨関連デリバティブ取引の証拠金は、信託会社等への金銭信託によって区分管理されます。他の方法は条文に並んでいません。
その信託には、受益者代理人に弁護士等を含めることなどの要件が定められています。
法律と府令の役割の分かれ方
金融商品取引法第43条の3は、区分して管理しなければならないという義務だけを定めています。方法は書いていません。
方法を書いているのは府令の第143条です。義務は法律に、方法は府令に、という分かれ方をしています。
この分かれ方は、前の記事に出てきた第117条や第123条と同じです。この分野の条文は、ほとんどがこの形をしています。
第2項に、もう一つの管理が書かれている
金融商品取引法第43条の3第2項は、顧客の計算に属する金銭および金融商品の価額に相当する財産についても、府令の定めるところにより管理すると定めています。
預かった金銭の管理と、顧客の計算に属する財産の管理は、別の項に書かれています。二つは同じものではありません。